初めての相続
人生で「相続」を経験することは、そう何度もあることではありません。
「相続は資産家で起きること」「富裕層ではないから大丈夫」など思われる人が多いかもしれませんが、相続は配偶者、子、親、兄弟姉妹などになれば誰にでも発生します。
なぜなら、人はいつか必ず亡くなるからです。
相続問題は、争いになると、解決までに時間がかかります。
相続とは、亡くなった方の財産、負債、権利、義務などの法的な関係が他の人に移るということです。
亡くなった方のことを「被相続人」、亡くなった方との間に一定の身分関係がある人を「 相続人」と呼びます。
相続手続きを完了させるためには、
- 相続人は誰か
- どれだけ財産があるか
- 遺言があるか
- どのように財産を分けるか
- 相続税が発生するか
を済ませて、ようやく初めて、銀行や法務局に手続に行くことができます。
相続を完了させるまでの手続は非常に多く、且つ、とても面倒で複雑な手続をしなければなりません。
途中に間違いがあれば、全てやり直しになることもあります。
相続に慣れているという人はいません。
本サイトが、皆様の相続手続きをスムーズに進めるための参考となれば幸いです。
なお、ご不明な点がある場合や、相続トラブルが想定される場合は、弊所の弁護士にご相談ください。
相続の流れ
相続の大まかな流れは以下のようになります。
1.被相続人の死亡
遺言書の有無を確認。遺言書が有る場合は、家裁で検認した後に開封(公正証書遺言を除く)。
2.相続人の確定
戸籍等を調査。
3.相続財産・債務の調査
相続財産・債務の調査と評価。相続放棄、限定承認の検討。
4.遺産分割協議
遺言書がある場合は、原則として遺言書通りに分割。遺言書がない場合は、相続人間の話し合いにより解決を図る。協議が整わない場合は、家庭裁判所に調停、審判を申し立てる。
5.遺産分割の実行
名義変更等を実施。
上記に加え、被相続人の所得税の申告、相続税の申告等の税務上の手続きが必要になる場合もある。その際は、税理士等の専門家に相談することも必要。相続は「何を、いつまでに、どのように実施するか」を事前に把握し、予定通りに手続を進行することが重要。