遺産相続の方法とは?遺産相続の流れについて知ろう!(その1)

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公開日:2021年04月06日

 遺産相続をおこなうに当たっては、様々な手続が必要です。期限があるものも多いのが遺産相続手続なのですが、大切な方がお亡くなりになった直後から始まる手続には心労も伴うこともあって、何から手を付けたら良いのかもわからないまま日がたつケースも少なくありません。そこで、遺産相続に当たって必要になる手続を締切の早い順にお伝えしたいと思います。遺産相続手続の参考にしていただければ幸いです。

遺産相続とは?

 遺産相続とは、所有者の死後に遺された財産(=遺産)を受け継ぐことです。財産の所有者が亡くなるということは、すなわち、その財産には所有者がいなくなるということなので、誰かがその財産を受け継ぐ必要が生じてきます。死亡した所有者の財産を全て国有化することはできませんし、また、死亡した方が借金をしている場合もあります。このような場合に権利関係を安定させるため、相続財産を誰かが受け継ぐことが必要になるのです。

➀死亡後7日以内におこなう手続

死亡診断書の取得

 死亡診断書とは、医師によって交付される人間の死亡を医学的・法律的に証明する書類です。故人が入院中もしくは通院中に治療中であった傷病が死因で亡くなった場合、また、救急搬送されるなど医師が故人の死亡に立ち会った場合には、担当医が死亡を確認し、死亡診断書を交付してくれます。  死亡診断書は後の手続で必要な場合が多々あるので、原本は大切に保管し、コピーを複数枚取っておくことをお勧めします。

死亡届の提出

 死亡届とは、死亡診断書(もしくは死体検案書)と一対になった書類で、A3サイズの用紙の右半分が死亡診断書、左半分が死亡届になっています。死亡診断書が発行されたら、その右側にある死亡届に必要事項を記入して役所へ提出します。死亡届に記載が必要な届出人には親族などの制限があるので注意が必要です。記入を終えた死亡届は、亡くなった場所、故人の本籍地、死亡届を作成した人が住む市区町村の役場、これらいずれかの場所で提出をする必要がありますが届出自体は代理人でも問題なく、多くの場合、葬儀を依頼された葬儀社が代行しています。
 正当な理由無く死亡届の提出が遅れると、戸籍法により5万円以下の罰金が課せられます。
 死亡届を提出する際には、次に説明する死体火葬埋葬許可証の交付申請を同時におこないます。
 死亡届の提出により、故人は戸籍からは除籍、住民票からは除票となり、死亡した事実が反映されます。これら故人の死亡の事実と故人との続柄を証明できる書類は、この後の相続手続や死亡保険金の請求などで必要になってきますが、「3ヶ月以内に発行されたもの」という条件が付く場合も多く、前もって取得しておくよりは必要な書類と部数を確認してから交付申請する方がよいでしょう。

死体火葬埋葬許可証の取得

 死体火葬許可証とは、市町村役場で発行される故人の遺体を火葬する為に必要な書類です。火葬をおこなう際に、火葬場の管理事務所に提出する必要があります。市町村役場に死亡届を提出するときに、火葬許可証申請書に必要事項を記入して交付を受けます。この書類も葬儀社が申請・取得を代行することができます。 死体火葬許可書を火葬場に提出すると、遺体を火葬し遺骨を骨壺に収めた後に「火葬執行済」と押印されて返却されます。返却された書類は、今度は、埋葬許可証として、遺骨を納骨する際に管理者に提出することになります。
 火葬や納骨にかかった費用は、相続財産から控除できるので、遺産分割をおこなう方や相続税の申告が必要な方は特に領収書は保管しておくのがポイントです。

葬儀

 葬儀は法律上必ずしも求められてはいませんが、火葬(およびごく限られた地域での土葬)は必要です。火葬の期限も法律で定められている訳ではありませんが、遺体の保存期間にも限界はあるので、死亡後7日以内に行われるのが一般的です。葬儀にかかった費用も相続財産から控除できるので、領収書は保管しておきましょう。

②死亡後10日以内におこなう手続

厚生年金・共済年金の受給停止

 故人が厚生年金もしくは共済年金を受けていた場合、死亡後10日以内に年金事務所に年金受給権者死亡届を提出して受給停止手続を行います。この手続を忘れて、故人への年金支給が継続されると、不正受給となってしまうので注意が必要です。年金受給権者死亡届に添付する書類は、故人の年金証書と死亡の事実を明らかにできる書類(戸籍抄本、死亡診断書もしくは死体検案書等のコピーまたは死亡届の記載事項証明書)です。ただし、日本年金機構に個人番号(マイナンバー)が収録されている方は、原則として年金受給権者死亡届の提出を省略できます。

未支給年金請求の届出

 故人にまだ受け取っていない年金があるときは、故人と生計をともにしていた遺族が未支給分の年金を請求し、受け取ることができます。この手続に必要なのは、故人の年金証書、戸籍謄本(請求者と死亡者の身分関係が確認できるもの)、住民票(請求者の世帯全員の住民票と死亡者の除かれた住民票)、受け取りを希望する金融機関の通帳(請求者名義のもの)、印鑑です。住民票の住所が故人と同一でない場合は、故人と生計をともにしていたことについて民生委員などの第三者の証明を受けた書類が必要となります。未支給年金の請求期限は5年以内と余裕がありますが、年金受給権者死亡届の提出際に一緒に済ませておくと手間も省けてよいでしょう。
 なお、この未支給年金は受け取った遺族の一時所得となり、故人の遺産ではないので遺産分割の対象外です。

③死亡後14日以内におこなう手続

国民年金の受給停止

 国民年金を受け取っていた際、死後14日以内に年金事務所もしくは年金相談所で年金受給権者死亡届を提出する必要があります。期限が異なるだけで、手続に必要な書類など厚生年金や共済年金の場合と同じなので②をご参照下さい。  未支給年金の受取申請も同様です。

故人の配偶者の国民年金の種別変更

 日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満の人は,すべて国民年金に加入することになっています。そのため、故人の配偶者が故人の国民年金の扶養に入っていた被扶養者(第3号被保険者)であった場合、その配偶者が20歳以上60歳未満であれば、死後14日以内に国民年金種別変更をおこなう必要があります。この種別変更手続は年金事務所に問い合わせて相談予約をした方が時間を無駄にせずに済みます。相談日が直ぐに設定できるとは限らないので、できれば早めに年金事務所へ問い合わせておきましょう。その時に手続に必要な書類も案内してもらえます。

世帯主変更届提出

 故人が世帯主であり、世帯が3人以上だった場合には、死後14日以内に世帯主変更届の提出を行います。2人以下の世帯で1人が亡くなった場合には、世帯主になる人物が明らかなので、世帯主変更届は不要です。

国民健康保険の資格喪失届提出

 故人が国民健康保険に加入していた場合、死後14日以内に国民健康保険の資格喪失届を提出します。市区町村によっては死亡届を提出すれば国民健康保険資格喪失届の提出が不要になるところもありますが、どちらの場合でも保険証は返さなければなりません。故人が世帯主であり、同一世帯内に国民健康保険加入者がいる場合、加入者全員の保険証で世帯主欄と被保険者証番号が変更になるため、保険証を返納し、新しい保険証の発行を受けます。 また、後期高齢者医療制度の加入者が死亡した場合、死亡届けの提出により自動的に資格消失となりますが、保険証を返納する必要があります。限度額適用・標準負担額減額認定証や特定疾病療養受療証がある場合も、併せて返納します。後期高齢者医療制度の被保険者が死亡し、葬儀をおこなった場合、葬祭をおこなった喪主に葬祭費が支給されます。

介護保険の資格喪失手続

 故人が介護保険の被保険者であった場合、死後14日以内に保険者証を市区町村長に返納することとされています。手続をしておけば、払い過ぎた介護費用がある場合には後日還付されます。

扶養家族の健康保険種別変更

 健康保険の扶養に入っている場合、家族の健康保険の種別変更が必要になります。遺された家族が国民健康保険に加入する、誰かの被用者保険に加入する、どちらかになります。国民健康保険に加入する場合、死後14日以内の届出が必要です。

④期間の定めはないが早めにおこなった方が良い手続

 ここで説明する手続は明確に期限の定めがあるものではありませんが、これまで説明してきた手続がおおよそ終わる頃には着手した方が良い手続です。

金融機関への連絡

 故人が口座を持っていた金融機関への連絡には、特に期限が定まっている訳ではありません。しかし、相続財産を確定させるためにも、できるだけ早く金融機関へ連絡し、口座凍結手続を行いましょう。口座名義人の死亡後は、預金は相続財産になり、原則、遺産分割が完了するまでは複数いる相続人のうちの誰かが単独で引き出すことはできなくなります。金融機関によっては、相続人全員の合意があることを示す書類の提出と共に、故人の口座を解約、相続人の代表者の口座に残金を振り込めるところもあります。また、改正相続法(2019年7月1日施行)では、相続人全員の同意が無くても家庭裁判所の判断を経ずに金融機関の口座ごとに預貯金額の3分の1×法定相続分(上限150万円)までは単独で払い戻しを受けられることになりました。
 死亡後に、未払い医療費、家賃支払い、葬儀費用や生前に契約していた各種料金の引落しなどがある場合もあるので、これらの支払方法を検討しておく必要があります。
 金融機関に連絡していなくても、金融機関が口座名義人の死亡を把握すると口座は凍結されます。各種支払いに故人の預金を当てにしていたのでは、ある日突然、口座凍結により支払不能になることも考えられますし、何より、故人に相続人の負いきれない借金があることが発覚しても相続放棄ができなくなる可能性も生じます。口座凍結は計画的に手続することをお勧めします。

公共料金や各種サービスの変更・解約手続

 これらの手続についても、特に明確な期限は設けられていません。しかし、放置したままでは不要な費用がかさむこともあるので、各種サービスに関しても、早めに名義変更、支払方法変更、解約、これらの手続をおこなう必要があります。通帳やクレジットカードなどの取引履歴が手がかりになります。

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